紙と皿のあいだ

本の感想とドールや猫の写真とか

最近読んだ本

12月後半からが「最近」に含まれるのだろうかという問題はひとまず置いてのリストです。
相変わらず『屍者帝』にどっぷりだったため、なんとなく英国絡みの本などをいくつか読みました。

以下は電書のみ。
だいたいマンガです。




プロローグ (文春e-book)

プロローグ (文春e-book)

家族が買ってましたが、読み終えるのを待っている間に電書化されたのでポチりました。
なぜか紙verの書影が先日から行方不明&kindle版は差し替えられていて謎です。
増刷の際には変更されていたりして。

内容は「小説を書く」ということを小説に書くとこうなりますというもの。
端的に申し上げて傑作なんですが、 Sumblime text を使って小説を書く小説家って恐らくあんまり一般的じゃなくて、その時点で面白いからズルい。
また旅行記の面もあり、 GitHub と著者のブログ(or twitter)を参照しながら読むと現実の重層が増して、ますます味に深みが出ます。
ただブログの方の方の画像が消えてしまっていて悲しみ……。


モルテンおいしいです^q^

モルテンおいしいです^q^

と思い購入した円城塔の奥方、田辺青蛙によるアメリカ旅行記。
写真も盛りだくさんで大満足の内容でした。
ご夫婦が仲睦まじい様子が大変萌える。

ここで冒頭が読めます。
yomimonoweb.jp

続編のイタリア旅行の連載もやっているよ。
yomimonoweb.jp



表題の通り。
個人的には『エピローグ』→『プロローグ』で読むのが分かりよいかなと思いました。

『エピローグ』が小説の内側の風景であり作中人物の物語を綴っているのだとしたら、『屍者帝』的読みをするとそれは地平を歩き出した「わたし」のフライデーであり、書き綴る側としての『プロローグ』はペンとしての「ぼく」であるフライデーの物語ってことになるのかな。逆かもしれない。
「モルグ」はもちろん『モルグ街』であり、タイプライターを叩く猿であり、『松ノ枝の記』の類人猿でもあるわけですが、内側に死体を内包しているというのは明示的なものだと思います。
常に「その先」を見ようと進むのがSF作家なのです🔥


AKB49?恋愛禁止条例?(28) (週刊少年マガジンコミックス)

AKB49?恋愛禁止条例?(28) (週刊少年マガジンコミックス)

みのりの卒業公演だよ〜!!!!!!!!!
ファンの見たかったものをしっかりじっくり描いてくれる!!!!!!
web週刊マガジンで一日だけ読み放題をやっていたので、完結分まで読んでしまったんですが、最終巻の刊行まで時間が空いているので書き下ろしとかあるのかしらと期待してしまう。
みのりかわいいよーーーーーー!!!!!!!

本当は実が一番可愛い。


アニメ一期を完走したので読みました。
安心の著者なのでノベライズの完成度は高いんですが、あまり釈然としない後味ではあった。


現実が作中の日付を追い越してしまった。

あまり関係ないんですが、香取慎吾が主演ということで放映前から非難囂々の『ポーの一族』実写ドラマのあらすじが、どう読んでも羊殺しやんけ……って思ったのは自分のTLだけでも2名ほどいらっしゃったんですが、なんか、ねえ。


ベン・トー』のアサウラによる百合!
JK二人組がライフルで気に食わんやつらを射殺!それを追うやさぐれ刑事!というB級ノリなのに逃避劇にならず、ぼくらの七日間もない戦争に突入したあたりがちょっと面白かったです。




百合のような百合でないような。


義姉妹百合のグルメマンガ。特筆すべきはグルメ部分。
料理オタクらしい、ちょっと「濃い」食材や道具を使っているあたりが、ありがちな家庭グルメものに収まらない楽しさがあります。
これは続きも買う。



岡崎に捧ぐ(2) (コミックス単行本)

岡崎に捧ぐ(2) (コミックス単行本)

中学生になった。
岡崎のモデルの人は特に死んだりとか離別したりとかはしてなくて、普通にSNSで作者とやりとりしてるらしいですね。
とてもよい。


JKこわい。かわいい。エロい。かわいい。
BL描写が思っていたより濃厚でした。


すごい良いバンデシネだった。
聖書ネタの壮大さを絵と物語で伝えきるのってとても難しいと思うんだけど、これは大成功している。すごい。
打ち切りみたいなものなので残念です。


El Shaddai Grigori7(1)

El Shaddai Grigori7(1)

と思ったら続刊が出てはいたが、ゲーム&キャラ寄りの媚びがつらい。


裏サンデー連載作品。
こういうのって先のまったく見えない冒頭部分が一番楽しい。


自由と規律?イギリスの学校生活 (岩波新書)

自由と規律?イギリスの学校生活 (岩波新書)

大正7年くらいに英国のパブリックスクール(リース校)で学んでいた人のエッセイ。
英国に教育制度のありかたについて、実体と思想を書いたものなのだけれど、やはり実体験を綴った文章が光るので、その印象ばかりが残る。
そこそこ古い本なので文体は古いが、読み継がれているだけあって大変面白かった。良書。


エエエエエエエこれで終わりなのかという哀しみ。


タダだったので。
風俗スカウトの話。


タダだったので。
水島努監督によるアニメ版も最高でしたが、原作も最高です。


ボールルームへようこそ(2) (月刊少年マガジンコミックス)

ボールルームへようこそ(2) (月刊少年マガジンコミックス)

傑作です。
ダンスものって「どれだけ体を美しく描けるか」という絵の力がほとんど全てなんだけれど、それを完全に活かし切るだけのコマ割りの妙、ダンスシーンというクライマックスを邪魔立てせず、いかに適度なストレスをかけつつ、カタストロフィで読む快楽を爆発させるか理解しきっているストーリー。
マンガって素晴らしいですね!!!という気持ちに久々になりました。
ただ踊っているだけなのに号泣してしまう読むドラッグっぷりやばいすごい。
似てるところとしては、どうにも『昴』ですが、個人的にはこっちの方が好きです。線が厳しすぎないところが好み。

あと、この手のマンガってやはり「天才」を魅力的な描けるかってテクニック的なところに尽きると思うんですが、それぞれの長所と欠点の並べ方、加えてそれらのキャラをまとめていちゃつかせるドラマ作りも適切で無駄がなくて上手いんですわ。
人気が出ない方がおかしい、現時点でも名作。


カラマーゾフの妹

カラマーゾフの妹

すごい普通のミステリでした。
「このSFがすごい」で誰かが書いていたけど、「これを書いて出せる度胸がすごい」ってのに完全同意。


イギリスの不思議と謎 (集英社新書)

イギリスの不思議と謎 (集英社新書)

トリビア的な。


残念ながら双葉文庫の付録資料などは収録されていませんが、代わりに双子主演の書き下ろしがあるので、ファンは必読です。
未読のショタコンはこれを機会に読みましょう。


昭和元禄落語心中(1) (ITANコミックス)

昭和元禄落語心中(1) (ITANコミックス)

タダだったので。
落語部分はアニメよりさらに面白くない……と感じたんだけれど、続刊のレビューをみるとどんどん良くなっているっぽい。
あ、マンガとしては面白いです。この時点での落語には引き込まれる迫力がぜんぜんない。


つばなによるファンタジー。とても好き。
続きも読みたいような、このままでいいような。



インターネットなので。


蝶のみちゆき

蝶のみちゆき

この作家はよくわからない。


響?小説家になる方法?(1) (ビッグコミックス)

響?小説家になる方法?(1) (ビッグコミックス)

響?小説家になる方法?(2) (ビッグコミックス)

響?小説家になる方法?(2) (ビッグコミックス)

かなり面白かったです。
タイトルの通り天才少女がどうやって小説家になるかなれるのかという作者と読者の期待感の駆け引きの話なんですが、テーマは「天才ってなんなのか」になるのかな。
その点ではさそうあきら『神童』に通じるものを感じる。
割とリアルな空気感を保ちつつ、ライバルであり友人でもあるギャル風の外見をしている文学部部長や、幼なじみのイケメン(実は主人公のストーカー)など、マンガ的なキャラを盛り込んでいるのもアンバランスで面白い。*1
また、作中で語られる「小説」というものが自分にとってすごいナチュラルに共感できる概念で、本読みがちゃんと感情移入できる装置として機能しているのが素晴らしい。
なんとかストレイドッグスとか、なんとか古書店とか、ああいう「小説」や「マンガ」ではない、ちゃんとした「小説」の話を(今のところ)している。
今後の展開で駄作にも名作にもなりそうな感触があって目が離せない感じです。


漫勉に出て欲しい。


エルフ耳よきや。


アニメ超面白いっすね。


いまいち。


なつかしみ。


名前は知ってるんだけど〜の謎のスーパー企業アカマイの実像がやっと理解できた。


かわいいがかわいいがかわいい。


順当に面白くて当たり前って感じなんですけど、東村アキコってどこまでが作者の言葉なのかがよく分からないところがある。


ミトコンペレストロイカ 1巻

ミトコンペレストロイカ 1巻

割と丁寧。


シナリオが須田剛一ということで購入。
設定もストーリーもセリフもキレッキレで最高なので信者は大満足なんだけど、マンガ*2が足を引っ張りまくっている。
編集者の方で軌道修正できないんだろうか。


ファンアイテムです。


2巻完結でとっても悲しい……。
擬人化された猫のセレブお嬢様&去勢済み男子従者による、ゆるゆる微エロ日常マンガでした。
お嬢様だけでなく去勢男子(非男の娘)も大変エロくて良かった。


みっちゃんの正体がバレちゃったよ回。
終わりが近づいておる。


色咲き (onBLUE comics)

色咲き (onBLUE comics)

BLマンガ。
連作短編集で、児アニの主人公とロボットとの関係を描いたものが特に良かった。


しるされしアイ (onBLUE comics)

しるされしアイ (onBLUE comics)

不良ものBLマンガ。
たなとはすごい良いので、BLに抵抗がないなら一度くらいは読むべき。


なろう小説。
異世界転生した元JKの魂が宿ったのは蜘蛛型のモンスター(弱い)だった……!というあらすじ。
テンポよくレベルアップしていくのが快感。面白すぎてサイトの方で続きを最後まで読んでしまった。
ncode.syosetu.com


道程―オリヴァー・サックス自伝― (早川書房)

道程―オリヴァー・サックス自伝― (早川書房)

『妻を帽子とまちがえた男』『火星の人類学者』などを記した臨床医師オリヴァー・サックスの自伝。
かなりボリュームがあるんですが、超が付くほど面白かった。
バイクへの愛、同性愛者としての葛藤などがメインか。
他の著書と同じく、作者の人柄そのものに触れるような読書体験でした。


レナードの朝〔新版〕 (ハヤカワ文庫NF)

レナードの朝〔新版〕 (ハヤカワ文庫NF)

伝記が面白すぎたので続けて読んだんだけれど、発表する目的が違うので、読み物としては後期のエッセイの方が面白い。
もちろん大変興味深い内容だし、先行して視聴した映画と実際との違いも理解できてよかった。


ちょっと前の対談だけれど面白かった。
電王戦ってすでに公式タイトルなんですね。


強くなければ生きていけない、優しくなければ生きる価値がない。


第二部一巻。


浦沢直樹の漫勉』を見まして衝動買い。
バネ足の方はいまいちだったけれど、ナイチンゲールナイチンゲールがしょっちゅう裸になるところとかエロ可愛くて最高だと思います。


尾道にあるマイノリティの自助ルームが舞台になる的な青春劇っぽい。
今のところゲイの高校生男子、ビアンカップル、ゲイ(詳細不明)のキャラが存在していることが判明している。


阿部洋一と間違えてポチッてしまいました。


ラインハルトがラインハルトの顔をしていることに感動。
普通に面白いです。


オッサンとJKの入れ替わりTSF。
今のヤマシタトモコは何を書いても大体面白いのでは?


カナリアたちの舟 (アフタヌーンコミックス)

カナリアたちの舟 (アフタヌーンコミックス)

やりたいことはわかる。


フランケンシュタイン』をモデルに批評理論を実践してみようという新書。
フランケンシュタイン』のあらすじと古今東西の読み方がわかるよ!というお手軽さやばい。
『屍者帝』の副読本としては有益すぎる一冊です。


道満晴明、または我妻ひでおライクなSS集。


ライト百合同棲ストレッチマンガ。
最後までとても良かった。ありがとうありがとう。


イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

イギリス 繁栄のあとさき (講談社学術文庫)

ヴィクトリア朝の繁栄と衰退を経済的な観点から分析する。エキサイティングな良書。
近代先進国を一国のみの狭い視点から語ることは不可能という「世界システム論」を根幹におき、「産業革命はなかった」という観点から19世紀イギリス経済を読み直すっていうのが、自分的にはとても新しくて面白かったです。
他の著書も読みたい。


カルト村で生まれました。 (文春e-book)

カルト村で生まれました。 (文春e-book)

タイトルまま、宗教施設ではないんだけれど、ヒッピーのコミューンっぽいところで生まれ育った作者によるエッセイマンガ。
毒親ものの一環とするのはちょっと違うんだろうなと思うんだけど、本人も「洗脳はされていないよ(という洗脳をされているのでは)」と夫役にツッコミを入れさせる程度にはなかなかすごい。
ほのぼのとした絵柄で描かれた日常はつねに空腹との戦いで、でもこれ平成の話らしいです。


予想外にマンガとして面白い。


この手の4コママンガの読み方がよくわからない。


オゲハ1<オゲハ> (it COMICS)

オゲハ1<オゲハ> (it COMICS)

オゲハ2<オゲハ> (it COMICS)

オゲハ2<オゲハ> (it COMICS)

異形の宇宙人とすごす密室。
無駄が惜しい。


b-boyキューブ2016年3月号 特集「オトナのおもらし」

b-boyキューブ2016年3月号 特集「オトナのおもらし」

へぶんがいたのは良かったです……。


読者は話を忘れてしまう。
でもたぶん一気読みしたら滅茶苦茶面白いはずっていう、長編にも関わらず一向にテンションが衰えていないあたり、特異な作家だなと思う。


地下アイドル追っかけマンガ。よい。


主人公のキャラ以外はすごい好き。
きもち悪いキャラって設定だからこれでいいんだろうけど、すごい少年画報社〜〜〜〜ってキャラクタでキツい。


三途の川の向こうの君【新装版】 (G-Lish comics)

三途の川の向こうの君【新装版】 (G-Lish comics)

BLマンガ。
1円でポチったけど、とても良かった。
名前に覚えがあるなと思ったら百合も描かれてたんですね。


MAMA 6巻(完)

MAMA 6巻(完)

最後でズッこけちゃったなという。


女子攻兵 7巻(完)

女子攻兵 7巻(完)

走り抜けた!って感じ。
世界ごと砕けるような終わり方をするのかと予想していたので、前向きな生き様にちょっとした驚きが宿る。
とても良かった。新作も楽しみです。


プリンセスメゾン(2) (ビッグコミックス)

プリンセスメゾン(2) (ビッグコミックス)

同期がぞくぞくと完結していく中でも連載が続いているけれど、PRマンガなのだろうか。


われらロンドン・シャーロッキアン (ちくま文庫)

われらロンドン・シャーロッキアン (ちくま文庫)

ちくま文庫がセールをやっていたのでポチったんだけれどいいエッセイだった。
ロンドンのシャーロック・ホームズ協会に入会を許された日本人が、ホームズのトリビアを交えつつ英国の風景を紹介していく。


クリーチャー×名探偵。
吸血鬼やフランケンシュタインの怪物など、有名モンスターたちの元で起こる殺人事件を、オリジナルキャラの怪物専門探偵トリオが解決していく。
ゲストに推理小説ファンならみんな知っているような著名な探偵キャラが登場する、クロスワールドもののパロディ。
サービスの出し惜しみしていない感じがなかなかよかった。
でもオリキャラが落語を読むときはエロゲーのヒロインたちが繰り広げる茶番を読み進めるのと同じ顔になってしまう。

*1:典型的な青年漫画的センスともいえる

*2:絵ではない。構図もあんまり良くないけど。