エヴァ関係書籍まとめ(買ったのだけ)
大晦日の序破Q オールナイト連続上映会、とても楽しかったです。バルト9は音がいい。
ヱヴァQのお陰でエヴァ熱がブリ返してしまい、今頃になって過去の関連本を中古で入手などしていたりするので、読んだ物を簡単にまとめてみる。
個人的な興味は製作陣の声に向いており、考察などには無関心なのであしからず。
しかし、どれもこれもTV版終了から旧劇公開までの期間に刊行されているものばかりだ。
単純に本格的なヒットが本放送終了後だったこと、カツカツの製作が一段落ついてスタッフに猶予が生まれたこと、映画公開に先立ったプロモーション、などなど要素はさまざまにあるのだろうが、映画版を見た後のポカーンをフォローする主立ったものがないというのは、逆に面白いなとおもった。
あの凄惨なEOEを救えるのは自分自身、二次創作同人作品だけってことかしら。 少なくとも、スタッフがエヴァという作品から完全に手を離していたというのは確か。
それが14年後にこうして拾い上げてくれるとはなぁ……。
上も下もない、まっくらな宇宙空間にただ漂っているだけでもしあわせだったのに……なんて言わない!
だって、エヴァンゲリオンとか大好きだから!!
スキゾ&パラゾ・エヴァンゲリオン
スキゾ&パラゾ・エヴァンゲリオン。Amazonでの中古購入なのに帯がちゃんと付いてるところが流石というか。
竹熊&大泉の両編集者による、庵野監督&アニメスタッフインタビュー。
TV版公開当時に下北沢の白百合書店のメインコーナーに特集されていたのが印象的だったんだが、当時立ち読みした時には「ナニ言ってんの、オッサン」(林原声で)としか感じなかったアレコレが最高に面白かった。
キチがっていたのは監督だけではなく、それを推し進めるスタッフがいてからこそだよな、と当たり前のことをしみじみと感じた。
当時のサブカルな雰囲気を思い返したいなら、それでなくとも深読みエヴァファンには必読の名著ではないでしょうか。インタビューイーがありとあらゆるネタを吐き出してくれるので、話と妄想が弾むこと間違いないです。発行部数もそれなりだから、ブクオフにいけば100円で買えそうだし。
*1
- ライター大泉氏(アヤナミスト)のQ感想エントリ
2012-12-13 - ライター竹熊氏の破感想エントリ
「ヱヴァ」は品川駅を出発しました(ネタバレなし): たけくまメモ
たけくまはQの感想はTwitter上で呟いてるのみなんですかね?あの年代のファンは今回は割と落ち着いてる印象。
残酷な天使のように—新世紀エヴァンゲリオン JUNE読本
これは裏表紙。
庵野監督インタビュー×2 & いろいろ。
Qのおかげでカヲルが大変アツくなっていたため、伝説と化している24話の没シナリオ目当てに取り寄せてみたが、それはJUNE本誌にしか掲載されていなかったようです……。
が、雑誌全体の熱が大変高く、数あるエヴァ関連書籍の中でも作り込みは相当深い。
やはり編集のカラーとして、カヲシンが基本になってはいるものの、やおい的な読み込みに抵抗がないならば一読の価値はあるかも。
新谷かおる×和田慎二対談とか、もはや二回りは古いオタクトークって感じで、大変興味深かった。当時のガレージキット&フィギュア業界の話とか。
カヲル関係の商品カタログも、グッズを画像つきで一覧して見られる媒体は少ないのでありがたみがある。
後、なぜかいる、あさりよしとお。
個人的にはかなり面白い本だったので、オタク歴が長く業の深い乙女(ン)にはぜひ一度手にとっていただきたい。
ALL ABOUT 渚カヲル A CHILD OF THE EVANGELION
カヲル関連でもう一冊。
渚カヲルというキャラクタのみを語ることで一冊を成立させているという、完全なる奇書。
見所は貞本のマンガ版カヲルに関する熱い語り(を引き出した編集)と、カヲルのモデルとも言われているウテナ&ピンドラの幾原監督のコラム。
意外にも作りはしっかりしていて……デザイン、本文の随所から「単なるキャラムックにはさせないわ!」という編集者の意気込みと熱意と鼻息が感じ取れる。すごい。Q公開後に渋谷TSUTAYAで購入したところ、すでに5刷目だったのもすごい。
また、マンガ版のカヲル登場シーンが大体収録されているので、アニメ版の違いを説明したり、貞カヲシン同人誌と一緒に渡すのに大変便利でした。
庵53がJUNEなら、貞53はBLです。
STUDIO VOICE No.255
1997年3月号 特集:エヴァンゲリオン 終わりと始まり
批評コラムなど。
サブカル視点からのエヴァンゲリオン。実は引っ張り出してきただけで読み返してない。当時読んだ時は「毒にも薬にもなんねーな」って印象でした。
↓に出て来る野火ノビタの批評記事もあったような。
しかし当時は、なぜサブカルはあんまり微妙な作画ばかりを表紙に使いたがりますか?って思ってたんだが、今みると悪くない絵だ。あんまりエヴァっぽくないけど。
- http://johakyu.net/lib/2007/07/2007-07-27-000536.php
STUDIO VOICE 1996年10月号より書き起こし。
これも手元にあったような気がする。帰ったら探す。
- Q公開時における、SV代表コラム(※良記事)
STUDIO VOICESTUDIO VOICE(スタジオ・ボイス)
http://d.hatena.ne.jp/narima01/20121204/1354610977
エヴァは「オシャレなアニメ」の先駆けでしたね。
Amazonで見つからなかったので、下北の古本屋や渋谷のサブカル書店(何度見てもひどい名前だ…)あたりで散策ついでに探すと、いいお値段で見つかりそう。
野火ノビタ批評全仕事
野火ノビタこと榎本ナリコが出していた批評同人誌の再録集。
エヴァ批評ももちろん面白いが、庵野監督&ガイナックス社内潜入のエッセイ漫画は当時を察するにはなかなか貴重な資料。
「ゲンドウはいらないキャラなんです」と呟く庵野とか、超おもしろい。
やおい批評としては中島梓の影響を強く受けており、現在のジェンダー観から見るとかなり古いが、逆に今の腐女子界がどうしてこうなっているかを鑑みるにはいい。
読んだことないけど、たぶん大体は↓に収録されているはず。*2
- http://johakyu.net/lib/2007/10/2007-10-21-000605.php
月刊アニメージュ 1998年2月号からの記事からの文字おこし。
JUNE読本のインタビューにも出て来るけど、庵野ちゃん野火さんのこと気に入ってたんだなぁ。あの頃の野火ノビタの同人誌ぶっちぎりで面白いもんな−。しかし、エヴァにはまる前の彼女の絵柄の方が好きだった。
CUT 2009年8月号
これも出しただけで読み返してないけど、内容は「わかっている」編集がついていたようで面白かったです。(もちろん大体忘れている)
まあ、いつものCUTだったのだと思う。書き下ろしイラストが数枚あったのも良かった。
コンティニュー vol.50
鶴巻インタビュー目当て。
しかしエヴァよりも編集交代ゲーム特集、怒濤のように終了するゲーム系コラムたちの方に興味が引き寄せられてしまった。コンティニューってゲーム系雑誌だったんですよね……。
↓こっちの方は読んでないんだよなぁ。
- 活字中毒R。
緒方恵美さんが語る「碇シンジの初体験と『新劇場版』への困惑」
『CONTINUE Vol.46』(太田出版)の「第1特集・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の「スペシャル対談:緒方恵美×中田敦彦(オリエンタルラジオ)」より
――『破』のアフレコはいかがでしたか?
- 緒方
- 大変でしたよ。『破』のアフレコは数日間に分けて行われて。最終日はずっと叫んでいた感じで。
- 中田
- そんなに!
- 緒方
- 最後にはへたり込んで立てなくなり、スタジオの床でへばっていたら、庵野総監督が来て、一緒に地べたに座ってくれて。
座り込んだまま「ありがとうございました」「こちらこそありがとう」って握手して(笑)。そう、今回初めて庵野さんにほめられました。
- 中田
- 初めてですか!
- 緒方
- とっても嬉しい言葉を、ふたついただきました。ひとつは「キャラクターの気持ちを、13年間ずっと変わらずに維持してくれて、ありがとう」。
- 一同
- おお~っ!
- 緒方
- もうひとつは「そのうえに13年分の君の経験を、いまのシンジに足してくれて、ありがとう」。
- 一同
- おおおお~っ!!
そりゃ「初めてですか!」ってなるわ。
井手功二のエヴァンゲリオン フォーエヴァー
リスナーからの推しでエヴァオタになったラジオパーソナリティが何回かエヴァ特集をやり、それが好評だったのでエヴァバブルに乗り、ゲストに招んでいた声優に再インタビューなどを行い本を出したもの。
基本的に読む価値はないが、緒方恵美が男性のオナニーの方法を声優陣にたずねてまわったところ、ゲンドウ役の高木文彦のみが真摯に返答してくれた上、収録の後に褒めてくれた。「やった!父さんに褒められた!」というエピソードのくだりは面白かった。
あと、りっちゃん。
熱風 2012年12月号
小冊子『熱風』2012年12号の特集は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 - スタジオジブリ出版部
あと、忘れちゃいけないジブリの広報誌「熱風」。
刊行3日後くらいに思い出して配布店舗を回ってみたんだが、すでにどこにも在庫がなく、ヒンヒン泣いていたところをフォロワーさんにお譲りいただいた。
その後、PDF配布もやっていたようだが、一部抜粋という扱いだったので講談本記事とかかわんごのコラムとかが読みたかった身としてはアナログでいただけてマジでラッキーでした。この手の無配本にしては内容的に若くて面白かった。
内容はさっぱり記憶していなかったが普通に自宅で発見したパンフレット
オマケですが。
夏エヴァの用語集は読み応えがある。しかし新劇ではそもそもの設定が変更されているので、参考程度。どこがリアレンジされているかによって、新劇の作品意向を推測するにはいいのかな。
しかし肝心なシーンで画面キャプチャがなくなって真っ白になるのは、実にエヴァらしい。絵が見たいならフィルムブック買えってか。買ったよ!売ったけど。*3
新劇のパンフは回を追うごとに内容の練度が増してますね。Good。
どうでもいいけど、春エヴァのポスターイラストってウテナっぽいっていうか、アングラ劇団ぽくていいよね。
年があけてからは連続上映を見たメンバーでTV版→EOEマラソンを行いましたよ!
エヴァ充!
その他の感想まとめ
【ネタバレ】ヱヴァQを二回みた感想 - 紙と皿のあいだ http://kamanobe.hatenablog.com/entry/2012/11/19/201557
【ネタバレ】ヱヴァQ感想まとめ - Togetterまとめ http://togetter.com/li/414896
エヴァまとめ・2 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/455694