紙と皿のあいだ

本の感想とドールや猫の写真とか

読んだマンガ

さよーならみなさん (ビッグコミックス)

さよーならみなさん (ビッグコミックス)

延々と電書化されないので諦めて紙で購入した途端にkindle落ちした。

さよーならみなさん(1) (ビッグコミックス)

さよーならみなさん(1) (ビッグコミックス)

2年ぶりとなる西村ツチカの新刊らしいが、よそでちょこちょこ掲載されたものを目にしていたせいか、そんなに間が空いていたようには感じられなかった。何はともあれ待望。
かわいいだけで中身が空疎な女子高生が身勝手な他人に振り回される不条理さは、吾妻ひでおの諸作品に通じるものがあるなと思った。
デビューの時点で日本漫画界随一と言われた画力については一切の衰えも感じさせず、また極端な変化もみせず、ただただ完成されている。
こんな作品がこんな価格帯でゲットできるんだから、日本のマンガはやはり芳醇なのです。満喫。



蟹に誘われて

蟹に誘われて

今、間違いなく一番ホットなマンガ家の一人、 panpanya の新刊。
白泉社の「楽園」掲載作品 & コミティアなどで頒布した個人誌からの収録。
よりアート寄り(って言い方もどうかと思うが *1 )だった傑作「足摺り水族館」と比較すると、だいぶ大衆よりというか頭で理解できる内容。
もーーーーー絵がいいいーーーーーーーーー沈み込みそうな書き込み量の背景にポップなキャラを乗せるバランス感覚最高ーーーーーー!!!!なのはもちろんなのだけれど、それだけでなくキャラに愛着を感じさせる作者の漫画的技量や、ちょっとほんのりとさせたりウンザリとさせたり独特の感慨を読者の胸に残す物語も素晴らしい。
一番好きなのはモグラの夏休み自由研究のやつかな。わたしは驚きましたよ。

panpanya の作品は楽園のwebサイトでも読めます。

◆楽園ウェブ増刊掲載中
3月30日、4月24日更新分です。全日の更新が完了し、一覧表示になっているので
お好きな漫画を選んで読むことができるようになっています
行き方:下記URLを押す→WEB増刊へGOと書かれた箇所を押す(画面中段左側)→見たいタイトルを押す→漫画登場。
http://www.hakusensha.co.jp/rakuen
*2

上記のリンクを貼るついでに平井ニコルソンの連載も読んじゃったけど、相変わらず口から2,3個草が落ちる感じに面白いな。
早く単行本にまとまれ。

*1:あえて違う言い方を模索するなら「ガロっぽい」

*2:本人のサイトから引用 http://www.panpanya.com/search/label/%E7%B5%B5