紙と皿のあいだ

本の感想とドールや猫の写真とか

夏の始まり@舞浜サーバー


先週末、舞浜アンフィシアターで行われたゼーガペインのライブイベントに行ってきました。
予定があやふやだったので前売り券の予約はしていなかったんですが、公式Twitterアカウントの当日券販売のアナウンスを見て急遽、夜の部に参戦してきました。


舞浜アンフィシアターは初めて。アンバサダーホテルの真後ろという駅からも遠くない立地や、どの席からでもステージが見やすい距離感といい、なかなかよいシアターでした。
端にちょこちょこ空きがありつつも満席に近い盛況で、盛り上がりが肌で感じられる空間で大変よかったです。
八割くらいが男性というのがロボットアニメらしさか。

このタイミングで参加する人は少なかったらしく当日券はスルッと買えたものの、交差していた物販の待機列がものすんげー伸びていてビビりました。
先に入場されていた相互フォロワーさんにパンフレットの購入をお願いしていたんですが、申し訳なるくらい長かったです。
品揃えはTシャツやタオル、缶バッチ、クリアファイルといった定番で、販売開始から早々に売り切れていた模様。

https://twitter.com/kamanobe/status/754277019089633281
ゼーガのイベント途方もなくよかった……よかった……

https://twitter.com/kamanobe/status/754310415497048065
浅沼、はなざーさん、川澄さん、監督による充実のトークピアノ曲演奏、新作脚本の朗読劇(シリアス)、OP、ED、各担当のアーティストによるライブ(それぞれ3曲ずつ、うち一曲は劇場版テーマ曲になる新曲)、はなざーさんの舞浜テーマ曲ライブ、どれをとっても最高かよ……。

いや本当に素晴らしかった。
特に浅沼氏の進行のうまさは特筆すべき。
場慣れしているのは勿論、作品内容や他の出演者を知り尽くしているからあそこまでスムーズかつ寄り道も交えて進められたのだろうし、無駄の省ぶかれた純度の高いイベントが成立したんだろうなと。
構成スタッフからしたら彼に全任せできるのはかなりありがたかっただろうなーとか想像してしまいました。
全体的にアニメのイベントらしく客層にも穏やかなムードが漂っていて、観客からの期待とスタッフからの信頼が共振しているかのような、これが10年で育て上げられた作品のイベント……!と一種の理想を目の当たりにした気持ちです。

朗読劇は特によかったです。
私はゼーガという作品自体は大好きなものの正直そこまで熱心なファンでもなく、リアルタイム視聴組でもないし本編も数年前に見たきりで細部までは覚えていないみたいなヌル〜い感じなんですが、その視聴体験をガッー!と熱しぶり返させる熱気のこもったステージでした。
ストーリーはアニメ本編を担当された脚本家による書き下ろし。
ご本人が「1話分のつもりで書いた」と述べている通り本編のテンションそのままのものが眼下に展開され、それがまた作品のコアそのものだったので「これ!これがゼーガだった!これだよ!!」と魂が燃え上がりました。
自己同一性というテーマにSFかつ文学的に切り込み描写していく青春模様。まさにゼーガ。
そこに10年振りの声を吹き込む(生で!)声優たちの技腕にも脱帽です。

https://twitter.com/kamanobe/status/754311166940188676
「文学的アプローチ」とかリルケの引用とかをサラッとしちゃうキョウちゃんは相変わらずインテリゲンチャやなぁ……

https://twitter.com/kamanobe/status/754313900661755904
ゼーガペインという作品の良さには主人公の性格造形がかなり関与していると思うんだけど、この彼の性質が後天的なもので、彼の背後には視聴者には観測できない失われた彼自身が存在している、というのが同じくらいミソだよな。などと今日の朗読劇を観て思った。

https://twitter.com/kamanobe/status/754314974776791040
「自分が見ているこの世界は偽物じゃないのか」「ここにいる自分はどこまでが本当の自分なのか」に対する疑いがゼーガという物語のテーゼであり、キョウがやたらと哲学方向への造詣が深いのもその手の書物を読み漁った過去から来てるのだろうか。

https://twitter.com/kamanobe/status/754315626315862017
単に傍にいるから忘れようがないだけでは(ない)

https://twitter.com/kamanobe/status/754319170209067009
あと、朗読劇のざーさんの演技が当時のものを再現したテンションになってて、この人は本当に演技うめえなぁと感心した。あのカミナギの「棒」の良さってもう耳にできないだろうと思っていたので驚いた。

https://twitter.com/kamanobe/status/754920472664354817
浅沼も花澤もゼーガがアフレコ初体験だったから専門用語がわからなくて大変だった……という話題の時、ざーさん「現場では私が一番年上ということもあるので…」川澄さん「香菜ちゃんでも?!?!?!」というやりとりが可愛いかった。

俄なので適当なことを述べております。
キョウちゃんの誕生日なんかは私が知らないだけで元々設定があったのかもしれない。

川澄さんは足を骨折されており一人だけ階段を避けてサイドからの登場だったりしましたが、声はもう完璧です。先輩、麗しい……お大事にされて欲しい。

浅沼氏が「当時の喉を労らない叫びを再現してみました!今だったら絶対にやれないんだけど、当時はキョウ以外に担当している役がなかったので、喉で叫んでも問題なかったという」などと述べてましたが、同行していた方が「昼の部では言ってなかった。花澤さんが当時の『棒』演技を取り戻そうとしているのを昼の回で見て、夜は浅沼さんもチャレンジしたのでは?」と推測していました。
会場内ではカメラも回っていたし、これだけ凝ったステージなので何らかの形で映像商品化されると思うんですが*1採用されるなら夜の部かもしれませんね。昼のコメントも見たい……。


あと、なんか浅沼氏の話題ばかりになりますが、ラストに出演者一同がコメントを述べるシーンで「あの頃の自分は本当にダメになってて吹けば飛ぶような脆いギリギリのところでやってたんだけど、ソゴル・キョウという少年が無理やりポジティブな台詞を言わせる。彼に生かされてたみたいなところがあって、だから本当に彼とこの作品はとても大切なものです。みんなにも、出来ればゼーガがそれだといいんだけど、ゼーガじゃなくてもいいので大切な支えになるような作品があるといい」というようなこと(うろ覚えなので言い回しは全然合ってないと思います)を言っていて、話しながら上手い落ちどころを手探っているのがまざまざと伝わってきたんですが、そのたどたどしさだけに真実味というか、彼の本心から出ている『とても言いたいこと』として感じられてグワーッと来ました。
そういえば今は亡き Twitter id はキョウちゃんの名前でしたね。いろいろあるけど今後とも(マジェスティックプリンスの劇場版とか)頑張って欲しい。



有志の方々による献花。
他にもリニューアルしたプラモデルやTCGやらの見本展示や、ファンの寄せ書きやら出身サーバ(ゼーガ用語)調査ボードやらがあったらしいんですが気づきませんでした。
パンフレットにはセレブラントスタンプを押せたので、まあいいか。
「額に押した人いる?」と声優さんたちが検挙を求めていたけどさすがに一人もいなかった。


なんにしても新作となる劇場版がとても楽しみです。
10月に2週間の公開予定だそうです。

「ゼーガペイン ADP」イベント上映 : [ZEGAPAIN] ゼーガペイン 10周年プロジェクト



これは到着時に腹へを解消するために食べたチキンサンド。
アンバサダーホテル内の軽食スタンドのもので980円くらいの観光地価格でしたが、かなりボリュームがあったのでまあそんなものかなという感じ。
実際、かなりでかいです。大人でも両手で掴み持つ大きさ。


これはアンバサダーホテルのラウンジカフェのショートケーキ。
ミッキーのパンツ型クッキーが地味に美味しかった。


そしてこれは打ち上げのイクスピアリ内バーで飲んだ舞浜地Ʊ"-ʓとつまみ類。
ドイツから酵母を持ってきたそうで「コーヒーのような苦み」という触れ込みでした。確かにそのような香ばしさがあり美味しかった。


追加のものです。ビールよりワインが欲しくなる布陣。
ご飯処もあるし使いよいですね、舞浜アンフィ。
アフターでは概ねファフナーEXODUSの反省会みたいなことをしていました。こっちは続編あるのかな……。

*1:劇場版の特典などありそう