ウタカイ
- 作者: 森田季節:作えいひ:絵
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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俳句でバトル!
歌うことで相手の精神に影響を与えることができるという異能力"歌垣"を使用する俳句競技に青春をかける少女たちの物語。
主人公はステップして俳句バトル甲子園的なものに参加している、高一の天才歌人。炎竜をモチーフにした激しい歌風で戦う。
前日譚にあたる同人版が↓に掲載されているけれど、本編はもっと文章がこなれていて読みやすい。
森田季節の百合姫連載からの単行本化は2冊目。
1冊目の「ノートよりも安い恋」がオールディーズに入るレベルの傑作百合小説だったので、今回はどうかな?と期待していたんだけど、なかなかよかったです。
なにがいいって主人公のパートナーの先輩が超かわいくて美しくて、理知的なクーツンした中に垣間見せるデレの破壊力ときたらもう。
恋人であると同時に部活の先輩であり、競技上でのライバルなので、ことあるごとに主人公の力量や、自分への恋心を試してくるんだけど、そのキリリとした凛々しい先輩が恋に崩れる様が!萌え!!!!!!
ふたりとも歌人なので歌で恋心をやりとりするんだけど、率直な主人公の作風と、名前の通りに霞にかかったような婉曲な先輩の歌とのやりとりが、感情的になるにつれて密になり、やがて混じり合うというような、やることやってないんだけどあからさまに官能的な部分もあり。
主人公の一人称の地の文もすごくよいです。森田季節は割と舞城あたりのメフィスト系作家と近い位置に属する作風だと思う*1。当たり外れあるけど。
追記
あ、「ウタカイ」に抱いていた既視感の正体に気づいた。 "反省をする暇なんて作らない 二人で今日も罪をおかそう! " がマジ苹果ちゃん。
— そばさん (@kamanobe) 2013年1月29日
*1:すごい的外れなことを言ってる気もする